3月13日(月)、斉藤由美子議員が行った一般質問の要旨は以下の通りです。
医療のデジタル化についてについて質問します。
岸田政権は今月7日に、現行の健康保険証を2024年秋に廃止し、法律上「任意」とされているマイナンバーカードと健康保険証の一体化を進め、更には、現行の保険証をわざわざ廃止して、「資格確認書」を発行する関連法改定案を閣議決定しました。
これまでのコロナ禍で、医療現場や関係者には多大な負担が生じていますが、今後も5類への引き下げによる新たな課題が懸念される中、今回のマイナ保険証の押しつけは、医療現場に更なる追い打ちをかけるようなものです。
一方、高齢者をはじめとする多くの患者にとっても、カードリーダーで慣れない顔認証をしたり、カードを忘れた際には本人確認が必要になったりと、受付に手間や時間を要すること、マイナ保険証を持ち歩くことで紛失や悪用のリスクが高まるなど、不利益が生じることが懸念されます。
マイナ保険証を希望しない場合の「資格確認証」ですが、その有効期間は1年に限られ、医療費に手数料を科すなど、罰則ともいえる対応は言語道断です。
新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)が、トラブル続きで役に立たず、機能停止で終了したのは記憶に新しいところですが、4月から医療機関で義務化されるオンライン資格確認システムでも、すでにトラブルが続出しています。
COCOAと同様、厚労省が提供しているカードリーダーは、「立ち上げても起動しない」「ログインできない」「読み込みでエラーが出る」「保険証が無効と表示される」などのシステムトラブルが頻発し、その詳細な原因は把握できていません。
そもそもこのシステムは停電時に使えないという致命的な欠陥があり、最悪の場合、診療ができなくなることも危惧されています。
多くの医療現場から導入反対の声が上がるのも当然です。
結局、現行の健康保険証がないと、確認できない事態がすでに生じており、現場では、「これまで通りの保険証を持参してください。マイナンバーカードはいりません」と、張り紙をする個人病院もあると聞きます。
また、マイナンバーカードに関する情報が錯綜し、「マイナ保険証でないと10割負担になるのか」「今の健康保険証は使えなくなるのか」などの不安の声も寄せられます。
マイナ保険証の義務化により、今後予想される医療現場の混乱や業務負担増、診療に支障が生じることは許されません。
マイナ保険証への強引な移行は政治が推し進めていることであり、自治体においても対策を検討すべきです。そこで質問します。
医療現場の混乱を避けるためにも、現行の健康保険証は、当面今まで通り使用できること、マイナンバーカードがなくても診療できることなど、正確な情報提供が必要だと考えます。
見解を求めます。……(詳しくはこちら)
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