12月8日(月)、第4回定例会で斉藤由美子議員が行った一般質問は次のとおりです。
1点目は、JR駅の無人化についてです。
2016年に施行された「障害者差別解消法」は、障がいのある人でも、社会で不便さを感じないように「合理的配慮」を義務付けています
ところが、JR九州は、2017年8月、大分市内8つの駅の無人化を発表し、2018年3月に日豊線の牧駅、同年12月に豊肥線の敷戸駅と大分大学前駅の無人化を実施しました。
翌年、駅の無人化に対し、7万3千筆あまりの反対署名がJR九州に提出されました。
わが会派はこの間、議会の中で再三にわたり、JR九州に無人化の「撤回」を求めるよう申し上げてきましたが、その度に「慎重な検討と丁寧な説明」を求めるという答弁が繰り返されてきました。
そんな中、今年9月、車いすで生活する駅の利用者が、無人化は移動の自由を侵害しているとしてJR九州を提訴しました。
公共交通が生活に欠かせないものであるにも関わらず、自由な利用が制限されたり、その利用に大きな危険が伴うことがなおざりにされたりするのは許されないことです。
公共交通は、移動の自由を保障する手段として欠かせないものであり、安全の担保は絶対です。
もし、問題があるとしたら、それは解消されなければならないと考えます。そこで、質問します。
(1)駅の無人化は合理的配慮に欠けると考えますが、認識をお聞かせください。
(2)駅の無人化は、国交省が示すバリアフリー法に基づく今後の方針(「最終とりまとめ」)に逆行すると考えますが、認識をお聞かせください。
(3)公共交通の安全を守ることについて、自治体の責任をどう考えるか、認識をお聞かせください。?
(4)駅無人化について、市長名で改めて、JR九州に撤回の要望を行うべきと考えます。見解を求めます。
2点目の、外出支援についてです。
今回、市民アンケートでも、外出支援のご要望を頂きました。
これまで、「大分市ワンコインバス事業」が高齢者の外出支援として大変喜ばれていましたが、昨年10月から「ワンコイン」でなくなり、負担が増えたというご意見が数多く寄せられました。
ワンコインバス事業が、高齢者の社会参加と日々の生活を支える事業であったことを痛感しています。
健康寿命の延伸にも、地域経済にも資する、「ワンコインバスの復活」をあらためて要望しておきます。
一方、頂いたご意見には、「足が悪くバスには乗りづらい」「通院には乗り換えが必要でバスでは不便」などの声も寄せられました。
特に高齢者は、移動ニーズが様々です。買い物となれば、荷物を持ち帰ることも視野に入れる必要があり、通院となれば、内科・眼科・整形外科など、複数の病院に通う方も少なくありません。
現在、障がいのある方には、タクシー助成などがありますが、その対象とならない方も多く、外出の負担軽減を求める声が届いています。
また、「免許の返納者はタクシー券がもらえるが、免許のない人にもタクシー券を出してほしい」という声もあります。
市民の安心・安全な移動を保障することを基本に、移動支援は地域の実情に応じた多様な選択肢が必要になってきていると感じます。
地域経済の振興にもつながることから、こうした要素も含め、外出を支援するための「タクシー券の発行」も検討すべきではないでしょうか……(詳しくはこちら)
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